本稿はオープンソース半導体 Advent Calendar 2025の最終日の記事です。
2025年のISHI会を振り返る投稿です。大きなイベントをベースに振り返りたいと思います!
アドベントカレンダーフル!
ついに、3年目にしてすべての項目が埋まりました!
参加してくれた皆様&購読してくれた皆様、ありがとうございました!
来年は2ページ目チャレンジしてみたいですね!
新年の2025年のISHI会活動の予定
まずは、2025年のISHI会活動の予定から、2025年の活動が予定通りだったか見てみましょう。
10月くらいまではほぼ予定通りといったところでしょうか。
実施されなかったもの
- 11月:Chipathon追い込み時期
- 今年は9月締め切りでフェニテックシャトルとモロ被りしたため、参加者がいなかったようですね。
- 代わりに Wafer.Sapce GF180 Run 1 への投稿完了!!!によるChipathon2023のリベンジ投稿がありました。
- 12月:ミニマルファブコンテストイベント
- 今年は発表もなく、実施されませんでした。
- 代わりにISHI会Discord内で「fais試作チャンネル」にて北九州のひびきのファブの利用が検討されています。ミニマルファブのように自分で製造してみたい方はこちらを参考にしてください。
ISHI会主催のOpenMPW開催
まずは、現在のISHI会のメインの活動と言えるOpenMPWに関する活動です。今年は、2回実施しました。
去年はインバータ回路がメインでしたが、今年はOPAMPグループワークや1bit CPUなどちょっと高度な方向にシフトしつつある感じですね。
ハンズオンもいろいろと出来つつあるので、来年はさらにいろいろな回路が投稿されるのではないかと思います。
- ISHI会版OpenMPW PTC06-2開始!!!~2025年PTC06(フェニテックシャトル)の相乗り募集~
- ISHI会版OpenMPW TR10-2開始!!!~2025年TR10(東海理化シャトル)のテスト運用相乗り募集~
ISHI会以外のOpenMPW
今年はIHP130とWafer.SpaceのGF180ベースのものがありました。
そのうち、ISHI会として参加したものは下記のとおりですね。
ハンズオン
今年は、いろいろなハンズオンを実施した年となりました。振り返ってみたいと思います。
製造ハンズオン
まずは「製造系ハンズオン」です。
有機半導体製造ハンズオン
東京藝術大学芸術情報センターの松浦知也先生の主催にて、九州産業大学の貞方敦雄先生による有機半導体ハンズオンが実施されました。
満席となる好評を得たハンズオンとなりました。
太陽光パネル製造ハンズオン
有機半導体製造ハンズオンが好評でしたので、これを契機に「太陽光パネルハンズオン」を完成させて、NT系のイベントで全国行脚をしました。
どこでも盛況でした。
- NT金沢2025へ出展します!
- NT東京2025で有機半導体太陽光パネル製造ハンズオンします!
- NTふくい2025で有機半導体太陽光パネル製造ハンズオンします!
- 東京藝術大学の松浦知也先生による「ソーラーパネル・カフェ」をやります!
アナログ回路ハンズオン
去年から「インバータ回路以降はどう勉強するのが良いのか?」という問い合わせはいただいていたので、今年はOPAMP回路設計ハンズオンも製作しました。
その結果、電気系ものづくりYouTuberのイチケンさんがオープンソース半導体でOPAMP設計ハンズオンを体験していただいたり、九州大学大学院システム情報科学府附属価値創造型半導体人材育成センターが主催する2025年度実習シリーズでISHI会のインバータハンズオンが採用されたりと、公に活動が認められた年となりました。
- ISHI会版OpenMPW TR10-2 OPAMPハンズオンセミナー
- 電気系ものづくりYouTuberのイチケンさんがオープンソース半導体でOPAMP設計に関するセミナーをTECHNO-FRONTIER 2025で実施します
- 九州大学が採択された「文科省の半導体人材育成の拠点校」に利用予定のハンズオンの試験運用をしてきました。
ロジック回路ハンズオン
Verilogでの回路設計ハンズオンです。ほぼ、環境セットアップになるというハンズオンとなりました。
執筆
今年は執筆年といってもよい年でした。
月刊I/O連載
この月刊I/O全6回の連載を機にいろいろな執筆活動が開始され、成果が出た年となりました。
- 月刊I/O 2025年05月号より全6回予定で「Myチップを作りたい!」という連載開始です!
- 月刊I/O 2025年06月号 第二回目「Myチップを作りたい!」が掲載されます
- 月刊I/O 2025年07月号 第三回目「Myチップを作りたい!」が掲載されます
- 月刊I/O 2025年08月号 第四回目「Myチップを作りたい!」が掲載されます
- 月刊I/O 2025年09月号 第五回目「Myチップを作りたい!」が掲載されます
- 月刊I/O 2025年10月号 第六回目「Myチップを作りたい!」が掲載されます
- 月刊I/O 2025年12月号にて「Myチップを作りたい!」の番外編「Myチップを作ってみた!①」が掲載されます
- 月刊I/O 2026年01月号にて「Myチップを作りたい!」の番外編「東海理化の1um CMOS プロセスでオリジナルチップを設計しよう」が掲載されます
Interface
単発の特集の一部ですが、Interface誌でも活動紹介させていただきました。
同人関連
技術書典18と第十二回技術書同人誌博覧会に出展しました。技術書典18ではアワードにノミネートされたりと執筆活動は本当にいろいろな成果が出た年となりました。
- 技術書典18@あ29で「Open Source Silicon Magazine vol.1 はじめてのIC 設計~オリジナルのインバータを作ってみよう~」をサークル出展します!
- 「Open Source Silicon Magazine vol.1 はじめてのIC 設計~オリジナルのインバータを作ってみよう~」を第十二回技術書同人誌博覧会に出展します
講座系
参加者も増えてきたため、いろいろな方に講師をお願いできるようになりました。
来年もいろいろと講座もやっていければと思います。
アナログ系講座
OPAMPメインです。来年は他の回路も出来ればよいですので、我こそはという人は相談していただければと思います。
AI系講座
From Code to Chipをベースにチームを立ち上げてISHI会 2025年5月イベント「ISHI会二周年記念イベント~AIで半導体を設計してみよう!~」として開催しました!
2026年は大型のイベントとして予定しておりますので、よろしくお願いします。
PDK系講座
立ち上がったばかりの講座です。PDKの内部を理解して、最終的にはOpenMPW系でよくある自動投稿受付サイト化出来ればと考えています。
PDKなどに興味のある方は、ぜひ、参加してみてください。
まとめ
今年は3年目して本アドベントカレンダーが全部埋まりました。さらに、Discordの登録者も570名を超えて600名が見えてきました。じわじわとオープンソース半導体人口が増えている流れを感じますね。
そして、ISHI会以外の人たちによるオープンソース半導体系の講演やハンズオンも出始めていますので、もしかしたら、いろいろと次の発展へ向けた活動が本格化するかもしれませんね。
といったところで、来年は、ハンズオンの幅が広がる方向で活動が発展していき、これまでとはちょっと違った流れになりそうな気がしますので、よろしくお願いします!!!